さて、モントリオールのあるカナダ・ケベック州の保育園(daycare)の種類や登録方法について別記事にてご紹介をいたしました。
日本では、産休・育休後に子供を保育園に預けようと思っても受け入れ先がなかなか見つからず、新しい保育園も面接予約がすぐ埋まる、そのため予定をしていた時期に仕事復帰ができないといった話をよく耳にしますよね。それではカナダのモントリオール[…]
このページでは、お子様に最適な園の探し方を伝授していきたいと思います。
デイケア選びもご相談をいただくことが多い案件となります。
これから伝授していく内容、ご相談者の方々が皆さん口を揃えて「すごい!本当に全然違いました!」とおっしゃられる内容となりますので要チェック!!
Daycareの決定権は子供にあり!
Daycare選び、妊娠をしたらdaycare選びを始める方も多いと思います。
家の近く、もしくは職場の近くにいくつか選択肢があれば良いのですが、ない場合は唯一近くにあり、空きがあるところへ行かせるか、少し遠くなるけれど違うところへ行かせるか、、、悩むところですよね。
金額・ロケーション・教育プログラム内容・食事内容・運営時間等、親としてはチェック項目がたくさんありますが、何といっても毎日通うのはお子さんです。
ご相談をいただく方々へ必ず私がお伝えしているのが、「園の見学には必ず通われるお子様をお連れしてください。」ということ。
子供って好きなものを感じたり空気を読む能力が優れていて、daycareも足を踏み入れた瞬間から子供がその場所が好きか嫌いかがすぐに見てわかります!
我が家の子達も、「ここは好き!」と感じたdaycareでは、すぐに「抱っこから降ろして」という意思表示をし、自分から園内を歩いて見て回ったり、とにかく園内に興味津々でした。
一方、「ここは嫌」と感じたdaycareでは、私にしがみついて抱っこの状態から離れることなく、説明をしてくださる園長先生、もしくは保育士の方に笑顔を見せることもありませんでした。
どれだけ通いやすい場所にあっても、お値段が安くても、お子様が楽しめなくては意味がないですよね。
妥協して行かせても、結局は別の場所へ早い段階で移ることになると思います。
「通園するdaycare選びの最終決定権はお子様!」
これをお忘れなく!
ロケーション
ここからは親にとってのポイントとなりますが、まずはロケーション。
やはり一番楽なのは自宅から一番近い、もしくは職場に近いdaycare。
入園して1年目は特にウィルスによる体調不良をよく起こします。
最初の数ヶ月は、1ヶ月のうち半月は通園できれば良い方と言われるくらいです。
そのため、お迎えがしやすい場所が親にとっては理想的。
入園のタイミング(ワーママ編)
上にも書いた通り、特に最初の数ヶ月は風邪を引いたり、熱を出したり、お子さんが体調を崩しやすく、なかなか入園しても毎日通園することができないことがほとんどです。
そのため、お仕事復帰を控えている方は、復帰の数ヶ月前からお子様を入園させ、園生活に心身ともにある程度慣れさせておくと良いと思います。
入園のタイミング(専業主婦編)
ママが専業主婦で日中もお子様と一緒に過ごすことができる場合は、いつからお子様を通園させるか悩むところですよね。
カナダでは、ほとんどの方が1歳になる前後でお子様を入園させる傾向にあります。
但し、18ヶ月までは、どこの園も基本的には園にあるおもちゃで遊ばせたり、お絵かきをさせたりお散歩をさせたりする程度なので、ご家庭ですることと変わりがありません。
「あまり早くから入れなくても良いかな」と思われる方は、18ヶ月以降でも構わないと思います。
また、日本と違い、いろんな国の人が住んでいるカナダ。
子育てに関しても文化の違いはもちろんあって、「この年齢から子供はdaycareに入るべき」といった考え方もお国によって違いますし、周りの人にとやかく言われることもありません。
「3歳になったら入園させよう」「4歳になったら入園させよう」
という方針の方々もいらっしゃいます。
もちろん、早くからdaycareに通わせた方が社交性も早くに身につきますし、良いことも悪いことも、日々他の園児から吸収することがありますので、成長も早いと感じると思います。
但し、ある研究では、早くからdaycareに行き出したお子様の方がストレスを感じやすかったり、怒りっぽくなり、長く母親と一緒に乳幼児期を過ごしたお子様の方が、大人になっても心にゆとりのある人に育つという結果が出ています。
右に倣えで「1歳になる前から我が子をdaycareに入れなければ!」と焦らず、ご夫婦でゆっくり話し合って、お子様とパパ・ママにとって一番良いと思うタイミングで入園させればよいかと思います。
但し、ご家庭でのコミュニケーションがフランス語および/または英語以外かつモントリオールで長期に渡り生活をしていかれるという場合は、お子様は遅くても2歳頃からdaycareに通わせて、フランス語と英語の環境に慣れさせた方が、園によってはしっかりとした教育プログラムを取り入れる3歳以降そしてPrimary以降の学校生活を考えた時に言語の壁に苦しむことを軽減できるかなと思います。
運営時間
ほとんどのdaycareは午前7時もしくは7時半から午後6時まで運営しています。
ごくたまに午前6時から開いているところもあるので、仕事の開始時間が早い方は、運営時間の長い園も決め手になってくるかと思います。
また、数は多くありませんが、土・日曜日や平日18時以降も特別料金でお子様を預かってくれるdaycareもあります。
Subsidized family daycareは、ほとんどのところが午前8時から午後5時までと運営時間が短いので要注意!
フルタイムかパートタイムか
お子様を週5通わせるか、週1~4日通わせるか、専業主婦の方を含め、ご家庭によっては選択肢を持てる場合もありますが、パートタイムの受け入れをしている園がとても少ないので、こちらも各園の情報ページで必ず確認をしましょう。
教育プログラム
教育プログラムは園によってかなり違います。
「Educational Program導入」と謳っていても、ほとんと遊ばせているだけのところもありますので、見学に行った時に各年齢でどんなことをするのか、プログラムが気になる方はしっかり尋ねるようにしましょう。
例を挙げてみると、1日を通して、
A:「おもちゃで遊ぶ、歌を歌う、音楽に合わせてダンスする、本の読み聞かせをする、外で遊ぶ」
という”遊び”中心の園もあれば、
B:「A + お絵かきや紙の切り貼りをする」
と少しアート系の遊びもしてくれるところもあれば、
C:「B + 科学の実験をする、文字の練習をする、シールを使ってちょっとしたお勉強をする」
といった、教育要素を多く取り入れている園もあります。
どんな風にお子様が園生活を送って欲しいと思われるかによって、このあたりも選定の際の決め手になってくると思います。
園の雰囲気
私は7ヶ所見学に行ったことがあるのですが、私も主人も子供達も気に入る園に共通していたのが、見学に行くと、案内をしてくださる方だけでなく、働かれている保育士の方々皆さまが笑顔でご挨拶を必ずしてくださったということ。
もちろん、挨拶だけが全てではなく、そういった園は、園内の雰囲気も明るく、子供達も楽しそうに過ごしていました。
逆に、各教室を覗かせてもらうので保育士の方に私たちがご挨拶や会釈をしても目が一瞬合うだけで無反応の保育士ばかりのdaycareは、園内も暗い雰囲気で、園児達にも笑顔が見られませんでした。もちろん私の子供達も私にしがみついて離れることはありませんでした。
7ヶ所行ったうちで一番教育プログラムやサービスがよかったと思ったdaycareは、見学に行った時に私たちが挨拶をする前に、各クラスの保育士の方だけでなく、園児達も保育士の方と一緒に「Hello/Bonjour!」と手を振って笑顔で挨拶をしてくれました!
と同時に、あまりの可愛さに一瞬でそのdaycareの虜になりました!
まとめ
このページでは、お子様にとって最適なdaycareの選び方とそれぞれの選定項目について解説していきました。
Daycare選びをする際に最も大切となってくるのが、お子様が気に入ったかどうか!
見学には必ず通われるお子様を連れて行き、反応を見るようにしてあげてください。
ロケーション・運営時間・教育プログラムは、園を選ぶ上で大切になってくるポイントではありますが、お子様が気に入る園は、きっとパパ・ママも雰囲気が気に入る園だと思います。
ご家族皆が納得のいく場所であれば、お子様も毎日楽しく過ごすことができることでしょう。